- BetterTweetDeckの現在は?
- X Proになった以降もBetterTweetDeckは使える?
- OldTweetDeckでの対応状況は?
TweetDeckがX Proへと移行してしばらく経ちますが、TweetDeckのUIを懐かしく感じている人も多いのではないでしょうか。
BetterTweetDeckが使えるなら、OldTweetDeckで運用したいと考えている人もいるかもしれません。

X Proへの移行後、多くの関連ツールが公開を停止しましたが、BetterTweetDeckは現在でもGitHubで実行ファイルを入手可能です。
最小限ではあるようですが、更新も継続されています。
本記事では、BetterTweetDeckの導入方法と使い方について解説します。
本体となるOldTweetDeckもかなり不安定な状況ですが、かつての使用感を求めて、BetterTweetDeck付きでの導入を検討している人は参考にしてください。
BetterTweetDeckとは
BetterTweetDeckはDamien Erambert(eramdam)氏によって開発された、TweetDeck(現X Pro)用の非公式の拡張機能です。
BetterTweetDeckはTweetDeckのすぐれた使用感をさらに高めることを目的に開発されたもので、TweetDeckに利便性の高い複数の機能を追加することが可能でした。
- カラム幅のピクセル単位での調整
- カラムの最小化(折りたたみ)表示
- スクロールバーの幅の調整(非表示化も可能)
- 添付メディアのワンクリックでのダウンロード
- 絵文字の使用
- 投稿可能な残りの文字数の表示
- 独自CSSの適用 など
TweetDeckとともに非常に人気が根強く、現在でもX Proの利用を拒否して、旧TweetDeck+BTDの組み合わせで使用しているファンがいるほどです。

現在ではXの標準機能となったものもいくつか含まれますが、TweetDeckを使うならBetterTweetDeckの利用までがセットになっていたと言えるほどの定番プラグインでした(私も使っていました!)。
BetterTweetDeckの現在は?
BetterTweetDeckの開発については、2023年にDamien Erambert氏によって開発停止がアナウンスされ、その後オープンソースへと移行しています。

そもそもの発端は、2022年のイーロン・マスク氏によるTwitter社の買収で、これ以降、プラットフォームとしてのTwitterの路線は大きく変わりました。
有料版のTwitter Blueの開始にともなってTweetDeckも有料化され、その後UIも大幅に変更されました。
また名称もTwitterからXへと変更され、旧TweetDeckも名称がX Proへと変更されています。
BetterTweetDeckを旧版TweetDeckで使用する方法

BetterTweetDeckは現在でも旧版TweetDeckで利用可能です。
TweetDeckはX Proへと名称が変わり、UIも大幅に刷新されましたが、TweetDeckの復活を求める声は多く、それに応えるかたちで、開発者のdimdenGD氏による独自の拡張機能「OldTweetDeck」が公開されています。

OldTweetDeckはChromeなどで利用可能な拡張機能として配布されており、X ProのUIを強制的に旧TweetDeckに戻してくれます。
また廃止された旧TweetDeckの機能も一部利用可能です。
またdimdenGD氏によってBetterTweetDeckの調整も行われており、OldTweetDeckでの利用が可能です。
OldTweetDeckと同様にGitHubで最新バージョンをダウンロードすることで、OldTweetDeckに適用することが可能です。
ただし調べたところでは、やってはいけない使い方があるようで、場合によってはBANになる可能性もそれなりにあるかもしれません。
本来的にイレギュラーな使い方のため、誰にでも簡単にすすめられる感じではなさそうですが、リスクを取っても構わないという方はインストールを検討してみてもよいでしょう。
OldTweetDeckとBetterTweetDeckのインストール方法
OldTweetDeck、BetterTweetDeckのインストール方法は配布サイトで公開されています。
OldTweetDeckのインストール方法(Chrome・Chromium系ブラウザの場合)
ChromeなどのChomium系ブラウザの場合は、下記の手順でOldTweetDeckをブラウザに適用します。
- リリースページからzipファイル(OldTweetDeckChrome.zip)をダウンロードする
- zipファイルを展開する
- Chromeの拡張機能(
chrome://extensions
)を開き、デベロッパーモードを有効にする(画面右上のスイッチ) - 「パッケージ化されていない拡張機能を読み込む」をクリックする
- 展開したzipファイルをフォルダごと選択する
- https://x.com/i/tweetdeckにアクセスする
OldTweetDeckはFireFoxでも利用可能ですが、基本的な流れは一緒です。
ダウンロードするファイルが違う点と外部ファイルの読み込みの有効化の辺りの操作が異なるため、配布サイトを確認しながら進めてください。
BetterTweetDeckのインストール方法(Chrome・Chromium系ブラウザの場合)
BetterTweetDeckの適用方法も同様です。
- リリースページからzipファイル(Chrome.zip)をダウンロードする
- zipファイルを展開する
- Chromeの拡張機能(
chrome://extensions
)を開き、デベロッパーモードを有効にする(画面右上のスイッチ) - 「パッケージ化されていない拡張機能を読み込む」をクリックする
- 展開したzipファイルをフォルダごと選択する
- https://x.com/i/tweetdeckを再読み込みする
こちらもOldTweetDeck本体と同様、FireFoxでも利用が可能です。
BetterTweetDeckで利用できる機能
BetterTweetDeckでは次の各要素について設定が可能です。
- 一般
- ツイート内容
- テーマ
- ロゴの種類
- ツイート表示
- ツイートアクション
- ツイート入力欄
- カスタムCSS
一般

「一般」メニューでは、次の設定ができます。
- カラム
- その他
- バッジ
- コンテキストメニュー
カラム
設定 | 備考 |
---|---|
カラムのアイコンを表示しない | |
カラムの上にアカウントのアバターを表示する | |
ホバー時にカラムのスクロールを一時停止 | |
検索カラムを列の一番最初に持ってくる | 公式によると非推奨とのこと |
カラムのヘッダーに「クリア」ボタンを表示 | |
サイドバーに「すべての列をクリア」 ボタンを表示する | |
カラムのヘッダーに「最小化」ボタンを表示 | |
カラムのヘッダーに「削除」ボタンを表示 | |
カラムの幅を変更 | px単位で変更可能で、初期値は250px |
その他
「その他」メニューでは次の設定ができます。
Twitterサークルはすでになくなった機能ですが、BetterTweetdeck最終版のまま残されています。
設定 | 備考 |
---|---|
アイコンのGIFを止める | |
新着ツイートやDMをタブのタイトルに反映 | 初期値でオン |
「Try TweetDeck Preview」ボタンを非表示 | |
NFTアイコンを使用しているユーザーを ミュートする(六角形のアイコン) | |
既読したDMを折りたたむ | 下位で「未読のDMを折りたたむ」を選択可能 |
Twitterサークルのツイートをミュート | |
Twitterサークルのツイートで、 アイコンに緑色の枠線を表示する |
バッジ

「バッジ」メニューでは次の設定ができます。
Twitter Blueもすでに名称が変わっていますが、BetterTweetdeck最終版のまま残されています。
設定 | 備考 |
---|---|
Show Badges for accounts paying for Twitter Blue | 有料のバッジを表示するか。初期値はオン ・Twitter Blueアイコンを使用(初期値でオン) ・「認証済み」アイコンを使用 ・ドルアイコンを使用 ・ピエロアイコンを使用 |
アイコンの上に重ねて認証バッジを表示 | 初期値はオン |
認証バッジを表示 | 初期値はオン |
翻訳者バッジを表示 | 初期値はオン |
相互フォローにバッジを表示する | ・ハートを使用する(有効化した場合は初期値) ・両矢印を使用する |
コンテキストメニュー
「コンテキストメニュー」では次の設定が可能です。
設定 | 備考 |
---|---|
ブラウザのコンテキストメニューに 「TweetDeckで共有」の項目を追加 | ・共有テストの短縮化 (有効化した場合は初期値) |
ツイート内容

「ツイート内容」メニューでは、次の設定が可能です。
- 画像
- リンク集
- 警告
- その他
画像
「画像」では次の設定を選べます。
設定 | 備考 |
---|---|
Twitter Webのように フルスクリーンで画像を表示 | 初期値でオン |
1枚の画像をオリジナルの アスペクト比で表示する | Medium、Largeサイズの場合のみ ・引用ツイートに含まれる単一の画像も 同様に表示する (有効化された場合は初期値でオン) |
リンク集
「リンク集」では次の設定を選べます。
設定 | 備考 |
---|---|
リンクにおけるt.coへの リダイレクトを削除 | 初期値でオン |
カラム上にツイートカードを表示 | 初期値でオン ・メディアサイズの設定がSmallの カラムにもカードを表示する(初期値でオン) |
警告
「警告」では次の設定を選べます。
設定 | 備考 |
---|---|
適切にマークされたツイートに コンテンツの警告を表示する | 警告が表示されるのは cm/tw/cnという文字列が ツイートに含まれる場合のみ |
CW/TWワード以外の コンテンツ警告を検出する | 一致させるテキストを入力可能 |
次のキーワードのいずれかにマッチする ツイートを折りたたむ | 一致させるテキストを入力可能 |
メディアにTwitterの警告を表示する | 下記も含め初期値でオン ・ヌードを含むメディアの警告を表示する ・暴力を含むメディアの警告を表示する ・センシティブな内容を含む メディアの警告を表示する |
その他
「その他」では次の設定を選べます。
設定 | 備考 |
---|---|
古いスタイルのリプライを使う | @メンションを入れて返信のこと |
ツイートの絵文字を大きくする | 初期値でオン |
ツイートやプロフィールに 「ツイートラベル」を表示する | |
ユーザーの自己紹介や位置情報から 代名詞を抽出し、カラムに表示する | 英語の代名詞のみをサポートとのこと |
自分のアカウントの代名詞を 表示しない |
テーマ

「テーマ」ではアクセントカラーの設定などが設定できます。
- アクセントカラー
- ダークテーマ
- スクロールバーのスタイル
アクセントカラー

「アクセントカラー」では次の8種類から色を選べます。
- 青
- 黄
- 赤
- ピンク
- 紫
- オレンジ
- 緑
- レインボー
ダークテーマ

「ダークテーマ」では、次の3種類からカラーを選べます。
- デフォルト(初期値)
- オールドグレー
- スーパーブラック
スクロールバーのスタイル
スクロールバーのスタイルは次の3種類です。
- デフォルト(初期値)
- 細目
- 隠す
ロゴの種類

ロゴの種類を上記の25種類から選べます。
ツイート表示
「ツイート表示」では次の設定が可能です。
日付形式
日付形式は次の2種類から選べます。
- 相対表示
- カスタム
カスタムではトークンから選択可能です。
また「24時間後に別の日付形式を使用」というやや高度な設定もできます。
プリセット
プリセットは次の2種類から選べます。
- 絶対表示
- 絶対表示(アメリカスタイル)
名前の表示スタイル
名前の表示スタイルは4種類です。
- 名前とユーザー名
- ユーザー名と名前
- ユーザー名だけ
- 名前だけ
アイコンの形
アイコンの形は四角か丸の2種類から選べます。
ツイートアクション

「ツイートアクション」では次の設定が可能です。
- アクションの表示設定
- アクションの位置
- 追加のアクション
- ダウンロードしたファイルの名前
- ファイルの名前テンプレート
- フォローアクション
- 追加のメニュー項目
- その他
アクションの表示設定
選べるアクションは2種類です。
- 常に表示(初期値)
- ホバー時のみ表示
アクションの位置
アクションの位置を左右で選べます。
- 左(初期値)
- 右
追加のアクション
追加のアクションを設定できます。
- 投稿者をブロック
- 投稿者をミュート
- メディアのリンクをコピー
- メディアをダウンロード
- 「ブロック」と「ミュート」のアクションで確認メッセージを表示(初期値)
ダウンロードしたファイルの名前

ダウンロードしたファイルの命名規則を設定できます。
初期状態では何も設定されていませんが、ファイルの名前テンプレートが用意されているので、そちらから項目を選ぶことで設定が可能です。
フォローアクション
フォローアクションは初期値ではオフになっています。
設定 | 備考 |
---|---|
投稿者をフォローする アクションを追加 | 初期値はオフだが、オンにすると以下2つも自動的に有効化 ・「フォロー」を押したときにアカウント選択画面を開く ・フォローアイコンの隣にフォロワー数を表示する |
追加のメニュー項目
「追加のメニュー項目」では次の設定が可能です。
設定 | 備考 |
---|---|
#ハッシュタグをミュート | 初期値でオン |
viaをミュート | 初期値でオン 例:Twitter for Androidなど |
再投稿 | 初期値でオン ・削除と編集の確認メッセージを表示 (初期値でオン) |
その他
「その他」の設定は4種類です。
設定 | 備考 |
---|---|
「いいね」を押したときに アカウント選択画面を開く | 開くアカウントを指定可能 |
ハートを星に置き換え | |
ツイート右上に「いいね」/ 「リツイート」のインジケーターを 表示する | |
ツイートの翻訳に特定の言語を使用する | デフォルトは「ブラウザの言語」 任意の言語に切り替え可能 |
ツイート入力欄

「ツイート入力欄」では下記の設定ができます。
- すべての画像に説明を入力するまでツイートボタンを無効にする(DMへの適用も選択可能)
- 会話のコントロールボタンを表示する(初期値でオン)
- メディア、スケジュール、DMボタンを小さくする
- ツイートの入力欄に入力可能な残り文字数を常に表示する
- ハッシュタグを保持
- 絵文字ピッカーを表示(初期値でオン)
- :shortcodes:で絵文字を自動的に補完する(初期値でオン)
- GIFボタンを有効にする(初期値でオン)
カスタムCSS

BetterTweetDeckでは、CSSの設定が可能です。
設定画面の入力欄に直接CSSを入力することで、画面の構成を自由に変えられます。
BetterTweetDeckは設定のバックアップ保存が可能
BetterTweetDeckには設定のバックアップ機能がついており、JSONファイル形式で保存が可能です。
またアップロードもできます。

CSSをいじる場合などは、あらかじめバックアップを取っておいた方がよさそうです。
BetterTweetDeckの対応状況によくある質問
BetterTweetDeckによくある質問に回答します。
- BetterTweetDeckはどうなった?
- BetterTweetdeckは開発者のDamien Erambert氏によって開発停止がアナウンスされました。
しかしその後はオープンソースのプロジェクトとして公開され続けており、OldTweetDeckの利用にも対応しています。
- OldTweetDeckとは?
- OldTweetdeckはdimdenGD氏によって開発されたブラウザ拡張機能です。
GitHubで無料で公開されており、ChromeまたはFireFoxにインストールすることで、旧TweetDeckの利用が可能です。
BetterTweetDeckの対応状況まとめ
TweetDeckとBetterTweetDeckの組み合わせには根強い人気があり、TweetDeckがX Proへと移行してしばらく経った今でも、OldTweetDeckとして有志のプロジェクトが継続しています。
Xのポストを見ると、日によっては挙動が安定しないこともあるようですが、興味のある方はこの機会にBetterTweetDeckとOldTweetDeckをチェックしてみてください。